アンケート集計作業は意外と難しい
アンケート集計作業は口で言うほど簡単なことではないケースが多くあります。
ごく簡単なもの、例えば設問も数問程度で、対象となる人も数人程度といった場合には、集計といっても大した作業ではないかもしれません。
このようなケースではちょっとしたグラフとか表形式でも、誰が見ても誤解など生じない形で結果を示すことができますし、実際にグラフや表を作成することも、今ではそれをサポートするアプリケーションもあり、手作業とか電卓を叩くようなことを行う必要もあまりありません。
集計用のアプリケーションの基礎的な使い方さえ知っていれば誰にでもできるレベルの内容になります。
ところが、上に書いた程度のアンケートを行うことのほうが珍しいかもしれません。
企業がマーケティング活動の一環として行うような場合とか、大学などの研究機関で仮説検証のために行うようなときには、設問は少なくとも10問以上、対象者は少なくとも100人単位となることが普通です。
このようになってくると、単なる集計アプリケーションでは十分ではありません。
集計のやり方というか、どのような解釈ができるのか、差があるように見える点について本当に差があるのかそれとも偶然の産物に過ぎないのかなどといったことについては、統計学的な専門知識も必要になります。
これは一般の人ではちょっと太刀打ちできません。
高校レベルの数学の授業でも習うようなことではなく、大学の専門課程レベルのスキルが必要になってくるからです。